今回、ミニ四駆のレギュレーションに下記文言が追加されました。
認められない事例
・カーボンプレート、FRPプレート、金属パーツの「元の輪郭」と異なる外観形状への加工。(軸・ピン形状、ローラー形状への加工も含みます。)
・ローラーの定められた組合せ以外で使用(プラリング付ローラー以外にプラリングを取り付ける、プラリングローラーのプラリングを付け替えるなど)
・HGアルミセッティングボード、セッティングゲージ、ピニオンプーラーを競技車へ取り付ける改造(2022.12.09追加)
アルミセッティングボードを加工したFM-Aのモーターカバー。
MSシャーシのギア抑え。
これら、アルミで製作することで、ものすごく効果的なパーツが作成できたのですが、今回のレギュ更新で使用禁止となりました。
いろいろな見解が出ていますが、これ、当然だと思っています。
なぜか。
塵肺という病気があります。
この病気は細かい粉、粉塵などを吸い込みつづけると、肺が汚染されていき、肺の組織が線維化し、硬くなって弾力性を失ってしまう病気です。
悪化すると呼吸困難、衰弱、肺がんなど命に関わる病気です。
しかも治療法がありません。
蓄積されればされるほど、症状が出てくるようになり、また原因物質を体外に排出することができないのです。
アスベスト(石綿)の被害で有名になった病気ですが、アルミも同じくらい危険なものです。
カーボンの粉でも実はかなりヤバいのですが、アルミは重い金属の粉が肺に蓄積され、排出できずに溜まっていくのです。
想像するだけでもヤバいのがわかるかと思います。
アルミローラーなんかも削ったりして加工している方もいましたが、現在はこれもレギュ的に一応禁止になっています。
これもいろんな理由はあると思うのですが、一番は塵肺の可能性だと思っています。
加工工場、企業の中ででも、アルミ等の加工は粉塵にさらされる労働者の健康障害を防止するため、設備、作業工程または作業方法の改善、作業環境の設備等必要な処置を講ずるように努めよ、と義務付けられています。
これを一般家庭で行なった場合。
マスクすらせずに適当にティッシュの上でアルミをリューターで削ったり。
その横で子供が見ている、とか・・・可能性があるわけです。
ということで、禁止になるのはわかっていた感じです。
専門の業者が作成したものをメルカリなどで買ってる場合がほとんどだと思うのですが、個人でもやる人が絶対いたと思いますし。
みなさまも加工の際はほんと注意してください。
たとえカーボンであってもマスク、ゴーグル必須です。
できたら集塵機や加工用の粉塵が飛ばなくなるような仕組みなど、使ってくださいませ。
健康被害出てからでは遅いです、塵肺は治りません。
ではでは。