ミニ四駆作ってみた

ミニ四駆に復帰していろいろと。

ミニ四駆作ってみた〜その279 「電池の育成:マッチドバッテリー」

電池には残量カウンターはないし、完全にカラにもならない。

A入るか、何V出るかが不明確。

しかも二次電池のパフォーマンスはその時によって変わってきたりも。

実は難しいんです、電池管理

 

また、電池は個体差があります

しかも直列に組んだ場合、「一番性能の低い電池に合わせる」んです。

けっこうやっかい

 

でもこれ、逆を言えば近い性能の電池を組み合わせれば負担も掛かりにくいし、良い放電が出来るということ。

この理論から生み出されたのが「マッチドバッテリー」です。

元々はラジコンで培われた技術で、マッチドバッテリーという商品が売られているくらい有名です。

上手く行けば電池の寿命も理論的には延び、普通の電池より電圧カーブがフラット(同じ出力で長く動作する)な放電が出来ます。

 

まず電池のことを解説していきます。

 

オームの法則ってありますよね。

V=IR」、電圧は電流x抵抗です。

 

でも実は電池の性能はこの通りの公式には当てはまりません。

なぜか?

 

内部抵抗です。

 

電池の中にも抵抗があります。

  • 電解液の移動反応
  • 活物質内での固体内拡散

これを内部抵抗と呼び、電池内の活物質の反応が早いほど抵抗は減ります

内部抵抗が少ないと過電圧が小さく、高い電圧を保てますし、充放電を繰り返すと化学反応が阻害され内部抵抗が高くなっていきます。

 

難しいですよねw

つまり、使ってないとダメだし使い過ぎてもダメ、と。

 

そして最初に出したオームの法則。

電圧=抵抗x電流

 

でも実際は、

作動電圧=理論起電圧-(内部抵抗x電流値)

になるんです。

 

作動電圧が実際の出力電圧で、理論起電圧が元の電圧になります。

また、内部抵抗x電流を内部電圧降下というのですが、元の電圧から内部電圧降下を引いた残りが実際に使われる出力電圧になります。

 

つまり。

内部抵抗が少ない電池こそ、高電圧、出力がある電池になります。

 

ちなみに内部抵抗はアルカリ電池の方が大きいので、内部電圧降下も大きいんですよね。

だから電圧高くても後半で垂れやすいんです(^^;

 

さて、ここでマッチドバッテリーの話に戻ります。

マッチドバッテリーは電池の性能を合わせる、マッチングさせることと言いました。

このマッチさせる部分こそ、内部抵抗の値なんです。

ここを合わせないと、いくら電圧を合わせても意味はないんです。

 

ではどうやって合わせるか?

ミニ四駆界で1番有名な充電器、X4でも出来ないことはないんですが、あたしは前回紹介したこれでやります。

 

ISDT C4

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poke4wd.hatenablog.com

 カラーの大きな液晶がついたかわいい充電器です♪

しかし性能はX4と同等。

なんと3A充電まで可能だったりします。

(怖いからやらないですがw)

 

また充電器ってデルタピーク検知式の自動停止タイプが主流です。

充電電圧は満充電に近くなると急増し、満充電に至ると降下する。

この波形をデルタピークといいます。

このデルタピークを見てからどこまで入れれるか、は充電器によって違います。

入れ過ぎは電池の寿命が縮んだり、最悪液漏れまでありますが。

このC4はけっこうギリギリ攻めてると思います。

少なくともNT1000よりパンチある電池に仕上がります。

(NT1000はこのリミッターかかるのが早い)

 

で、C4ですが。

カラー液晶上でこのデルタピークや内部抵抗、充放電電圧を確認できます。

これを各電池毎、メモっておいて、近い値の電池を組み合わせればいいのです。

 

さっそくやってみます。

実験用に、

  • 使い込んだ電池:4
  • 開けポン電池:4

を用意したので、測ってみます。

1A充電/1A放電で計測しています。

 

1.

  • 放電量:884mAH
  • 電圧:1.48V
  • 内部抵抗:96Ω

 

2.

  • 放電量:951mAH
  • 電圧:1.50V
  • 内部抵抗:135Ω

 

3.

  • 放電量:1040mAH
  • 電圧:1.51V
  • 内部抵抗:53Ω

 

4.

  • 放電量:874mAH
  • 電圧:1.47V
  • 内部抵抗:102Ω

 

5.

  • 放電量:1062mAH
  • 電圧:1.43V
  • 内部抵抗:83Ω

 

6.

  • 放電量:1010mAH
  • 電圧:1.43V
  • 内部抵抗:112Ω

 

7.

  • 放電量:1057mAH
  • 電圧:1.42V
  • 内部抵抗:82Ω

 

8.

  • 放電量:1058mAH
  • 電圧:1.42V
  • 内部抵抗:66Ω

 

新しい電池はアクティベイションしてからの計測になっています。

放電量と内部抵抗値が近いものでもっともパフォーマンスが良さそうな組み合わせは旧3と新8ということになりますかね。

逆にダメなのは旧2、新6かな?

 

性能も見てみます。

簡単に回転数で測って見ます。

良い方は旧3、新8の組み合わせ、悪い方は旧2、新6の組み合わせです。

 

・マッチド良:マッハダッシュ:31000回転

・マッチド悪:マッハダッシュ:29500回転

 

この性能差ですw

みなさんも確認してみてください、マッチング効果、高いと思いますよ♪

 

ではでは。




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