ミニ四駆でよく話題にあがるもので「空力」があります。
ミニ四駆の重量でダウンフォースなんてかかるわけないので、無意味。
考える必要ないよ!
…が定説ですがw
しっかり考察してみましょう。
ミニ四駆で風洞実験した結果からダウンフォースの計算をした資料も見ましたが、これを見てダウンフォースが無いって信じてる人が多いのかな、と思ってます。
世の中の論文が全て正しいと思ってちゃダメだぜ。
とりあえずわかりやすく簡単に、レイノルズ数や揚力を出すような計算はせず、比較だけで考えます。
なので、実車、ラジコン、ミニ四駆を同じ形で用意したと考えて比較。
重量換算は密度などは考えず、体積x1で単純化します。
実車(スポーツカー準拠)は最高速度400km/hで重さ1tとします。
次に、ラジコン。
スケールで言うと1/10で重量は約1kgで考えます。
速度は40km/hくらいかな…つまりスケールスピード400km/hに。
重量換算では1tになるわけで。
ラジコンのスケール感は実車にかなり近いと言えますね。
ミニ四駆は1/32スケール。
速度は30km/hと仮定すると…スケールスピード960km/hに。
重量換算は150gで計算すると…約5t!?トラックかよw
こんなミサイルみたいなものになってしまいうんですよね…
で、実際に走らせて検証するとわかるんですが、ラジコンもミニ四駆も空力のダウンフォースはかかります。
ラジコンのほうは顕著に効きます。
実車に近いスケール感ですもん、当然です。
ラジコン界では普通に常識で、速いボディってありますし、ウイングサイズや角度の話はよくしています。
で、ミニ四駆は?
スケール的に量は少ないですが、もちろんかかっています。
ボディなしで飛ぶマシンがボディつけると安定する、なんてのは普通にあることで。
しかもスケールスピード960km/h!速度に比例してダウンフォースは大きくなる、ってあたりも考慮するとけっこうかかるかと。
他にも空気が滞留し易いレーンを走るってのもある。
ただ、重量比で考えると、実車やラジコンと比べ、ミニ四駆は重過ぎるのだ。
実車やラジコンと同じ比にするなら、車重は30g程度でないとダメw電池だけで超えちゃうよ(^^;
また、重量的にグリップが出てしまう、と言う意味でもあるので、ダウンフォースの必要がないのが現状。
だって5tの車って考えたら…グリップいいなんてレベルじゃないw
前後ローフリクションでも無理なバンクが無ければ速いマシンありますよね?
これが理由かと。
思ってる以上に重いので、平面でなら充分グリップしてしまうのだ。
ただ、逆に考えると。
超軽量マシンで、大きなウイングを乗せたら、そこそこ大きく効くかも。
ウイングの位置も高くし、角度も鋭角にすることでさらに効くようになるかな。
でも結局のところ、
常時滑らせてるミニ四駆にこれ以上のグリップ、ダウンフォースは必要ない
が答えで。
どちらかと言えばグリップを抜きたい場合が多いですよねw
スラストもそうだけど、ダウンフォースが少ないほうが速いのさ。
なので基本的に考えなくていいよね、という結論は変わらないのでした…(^^;
ただし。
これはダウンフォースのみの考えで。
空力ってダウンフォースだけじゃないんですよね。
たとえば、MAシャーシ。
サイドのマスダンマウント用の「羽」。
これを落とすと、ジャンプ姿勢が変わったりします。
つまり、ほんとうに羽の役割をしてる、ってことになる、かも。
(落とすと剛性も落ち、捻れに弱くなるとかもあるけど。)
ボディ形状だって関わってくるだろうし、グランドエフェクトだってあるでしょう。
リアヒクオはエアブレーキになってるハズだし、ダンプとかはいろいろ安定しにくくなってるかもしれない。
現状、ほとんど誰も考えてない分野で、ミニ四駆最後の思考ポイントなのかも、と思っています。
空力のことを考えたマシン、少し作ってみたくなりましたw
ではでは。