今となってはスタンダードな改造方法で脱初心者1発目とも言える改造方法、「ヒクオ」。
これの効果、どんな動きをしているか、詳細を解説してみます。
・最初は提灯システム
もともとは「提灯」と言われる仕組みから始まっています。
リアステーからボディの上にアームを伸ばし、ボディ横まで吊るすような形でマスダンを搭載する仕組みです。
アーム部分がマシンを叩き、さらにマスダンが可動するので2重の制振作用があります。
マスダンの跳ね上がりの反動をアームの稼働で吸収できる、つまりマスダンユニットが跳ね上がる動きになるので、マシンが跳ねなくなります。
とても制振効果が高かったのですが、搭載位置が高かったため、アームが上がるとレーンチェンジで揺さぶられ、重心を崩しやすい。
また見た目が悪いので、けっこう搭載を躊躇していた人が多かったイメージでした。
・次がボディ提灯
だったらボディの下にアームを伸ばして吊るせばよくね?
ということでこちらに移行していきました。
アームが外側から見えないので、すっきりしたデザインになり、また重心も下げられるのでLCも安定するように。
またボディが開く動作が空中での姿勢制御にも一役買っています。
両軸マシンの空中でのロール現象(マシンがモーターの回転方向に傾く)が少なくなります。
・そしてヒクオへ
ボディ下を通したアームから吊り下げず、ジグザグ状にアンダープレートを設置することでさらに低くマスダンをマウントする。
これがヒクオです。
メリットとして、さらに低重心化が可能で、ピン打ちにもできるのでマスダンのスライド抵抗を少なくできます。
最近はもう初期の提灯システムのマシンはほとんど見かけなくなりましたね。
フロントからボディの上のサイド側を通す、ボディの動かないフロントヒクオはあったりしますが、これもかっこいいですw
ボディ提灯で十分な制振効果はあると思いますので、無理にヒクオにする必要はないかも?
重量も増えやすいですし、何気に壊れやすいんですよね・・・
ピン打ちしたヒクオがクラッシュで壊れるのは何度も見ています・・・あれは悲しい・・・
3種類、どれを選んでも制振動作は変わりません。
名義上、3種類に名前がついてますが、全部引っくるめてヒクオって呼んでいいんじゃないかなw
というか提灯システム以外はヒクオって呼ばれているよね。
で、動作をシーケンス分けすると、下記のようになります。
- ジャンプの動きでアームが上に可動、同時にマスダンも上方向にスライドします。
この動きが起こらないマシンはどこかに抵抗や可動障害があるはずなので、突き止めておきましょう。
リフターなどを使うと開きがよくなるので、おすすめです。
- 着地でアームがマシンを叩き、さらにマスダンが「遅れて」落ちます。
このマシンとマスダンの上下動がズレることでマシンの浮き上がりを相殺してるんです。
通常のマスダンでもマシン>マスダン、とズレて可動するのですが、ヒクオだとこれにアームの動きも加わる感じ。
マシン>アーム>マスダン、といった動きになっています。
- 相殺するのでマシンは制振されますが、マスダンはさらに跳ね上がります。
これはマスダンの上スライドとアームの可動で逃しますので、マシン側にはほとんど影響はありません。
正確には支点部分に力がかかっているので、あまりに着地衝撃が大きければ跳ねるかも。
リアヒクオならリアに力がかかりフロントが上がり、フロントヒクオならフロントに力がかかるのでリアが上がります。
アームの開度に合わせて斜めに力がかかるので、こんな動きになるかと。
これがヒクオの仕組みです。
特にマシンとマスダンの動きのズレのことを理解していないと、正確な挙動がわからないかと。
ここを意識して、アームの開度とマスダンの重量を調整すれば、重くなりすぎず、適切な重量が設定できるのでは?と思います。
また着地衝撃の大きさはジャンプの高さと重量に比例します。
低く飛ぶようにし、マシンも軽くすることで、マスダンも軽くできるようになるので、さらに軽量化できます。
このあたりの考察をしていくと、速度も上げられるようになりますよね♪
なかなか奥が深いですよね、ヒクオ。
というかミニ四駆が、かな(^^;
ではでは。